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御蔵島の古木

 ひし形の丸い穴が空、長さが2尺足らず。 太さが3寸にも満たない。 漆の仕事に取り掛かるたびに眺めていたが。 20年ほど経過した時に。 桑の木の曲がりを活かすことが出来ないか。    茶道や、香道に使う香棚に活かすことが出来ないか。

今回この横長の虫食いの穴を活かして。 しかし左側に虫食いが有る。    左前から右奥にかけて穴が貫通。 禅宗では穴やマルを色々な事に解釈を。  この穴を最大に活かして香棚を制作する事に。  棚板も倉庫を掻きまわして。 御蔵島の杢目を。  熱が掛からない様に古い前挽大鋸で2日掛かりで3枚に挽き。    先代の頃には、木挽きの叔父さんが来て、この位の桑の木なら半日も掛からずに挽いていた。  

何とか形に組み  傷んだ部分を補強しながら。 桑の木は強い。  

 桑の木に教えられることばかり。 まだまだ未熟と。  除湿乾燥  今回の御蔵島の桑の棚板。 木が落ち着くまでに、2年も掛かる。    

此れから仕上げ。  何時ものモノ作りよりは、学ぶことが多く。 まだまだ未熟と痛感する事ばかりです。


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