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仕事は手を抜くな、先代の教え

 美術品の陶磁器を入れる、ガラスケースの制作を依頼されました。 人形ケースのスタイルで、四方ガラスを入れて。 四方の柱は細く、ガラスが入ったケース全体を持ち上げて、中身を出し入れする。  人形ケースの様に四方留めでは、ガラスを入れた状態では木部の耐久力が無い。 仕口を変えて制作に。

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3台の制作に、2台は同じ木目を。 呼びに1台多くても良いとのご要望。  塩地の柾目を30年寝かしてあるので狂わない。  近頃国の認証制度が如何のと言われるが。  杢目の選択には、木の乾燥が良くても若い木では安心して用いる事は出来ません。  自分の目で丸太を購入して製材、乾燥後木取して、長年気が狂わないように保管することで。 急な注文でも対応が出来ます。   良質な木の選択が重要な事で、近頃はこの様な樹木が手に入らない。  

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 地板の上に陶磁器を置いてケースは上から被せる様に、ガラスを入れると結構重い。  

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 お陰様でご要望にお応え出来た様で、無事納品出来ました。  お礼にと50年前に社寺の修繕に関わった有名な人々が制作した器を頂戴しました。  小生が持っていて好いの、凄い触れない凄さが漂う雰囲気。 仕事冥利と言うのでしょうか。 感謝いたします。

 
 
 

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