古木の虫食い
- ヒゲのおやじ
- 2024年1月28日
- 読了時間: 2分
桑の古木、木の中に虫食い。
1か所の虫食いで外見からは中が見えず。
挽いてみると、意外や桑の木の中が虫の穴だらけ。

虫食いはもっと多く。
見えない部分で穴を埋めています。
この穴を今回は活かす事が一番の目的。
禅宗の扁額を参考に。

雲巌寺の本堂の扁額より。
桑の木の古木の朽ち込みをマルに見立てて。
左側の丸い穴から右奥の丸い穴に通じる。
その様な構想から、桑の香棚を制作。

処が柱を木取り、虫穴が意外と難しいー。 虫穴の補修も、同じ木を用いるが、杢目を合わせる事が至難。 相手は古木、杢目が唸って、一筋縄では行かない。 難問が続き、桑の柾目が木取で楽勝と?。 これまた木取り直し。
細い柾目は貴重で、難しい。

単純な様で、細い杢目が揃う事の難しさ。
今回しみじみと感じました。
予備の桑を出してきて。
2台分木取に使いました。
一番肝心な玉杢の天板と棚、地板の桑の木。
現実には別な木を用意してと。
此れも木の反り、杢目で予備の木を出して。
杢目の良さで前挽大鋸で挽き。
じっくり除湿乾燥。


一枚の桑の木から、3枚挽く事が出来まして。
同じ杢目が揃い何とか形になりました。

お陰様で今迄長年桑の木を集めて来たことが。
今回の香棚の制作にかかわることが出来ました。

左の穴から、右奥に同じ穴が通じる。 禅宗の空に此れ如何に問う.
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